「一生の宝物」

      2023/08/09

初めまして、常勤5年目になる歯科医師の尾崎です。

私には今年小学校1年生になった6歳の息子がいます。
1学期の終わりも近づき1年生らしくしっかりとしてきたなと思う反面、
まだまだ、あどけなさが満開の様子です。

そんな息子にも、ようやく6歳臼歯が1本萌出してきました。
6歳臼歯といえば、上下顎の噛み合わせの中心となる大切な永久歯です。
もし、この歯がムシ歯などの原因で失うことになり、この位置に歯がないままだと、
いくら噛んでも咬んだ気がしなくなり、しっかりと食いしばることができなくなります。
このような大切な永久歯が萌えてきたことをうれしく思いつつ、毎日息子が歯を磨いた後、
丁寧に仕上げ磨きをして守る喜びを感じています。

ところで、みなさんは仕上げ磨きがいつ頃まで必要とされているかご存知でしょうか?
幼稚園を卒園するまで? 小学校2年生になるころには大丈夫?
いえいえ、小学校の4年生くらいまでは仕上げ磨きが必要とされています。
  (エ~~っ!? と、驚かれた方も多いかもしれませんね)
その理由は永久歯の前歯と奥歯は1~2年生で萌出し、その中間に残された
側方歯の萌え変わりが活発になるのが4~5年生だからです。
12歳臼歯や親知らずの歯をのぞくと、ほとんどこの時期に萌え揃うことになります。

また、萌出したての永久歯は歯質が未成熟で弱く、ムシ歯になりやすいです。
  (萌出して間もない永久歯のエナメル質は、ハイドロキシアパタイト結晶の構造の中に
   不純物を多く含んでおり、その不純物はムシ歯菌が出す酸に弱いため結晶構造が崩れやすい。)
萌出後は毎日の食事で得られた食品中に含まれるフッ素が、不純物と置き換わっていくことで、
徐々に結晶構造が成熟に向かい少しずつ歯が強くなっていきます。
しかしながら普段の生活の中で、ムシ歯菌の酸に溶けにくくなるくらいの強い歯へと
自然と育つのに、萌出してから10年かかると言われています。
ムシ歯になるときは、萌えてから1~2年のことも多いですよね。
ですから、萌出して間もない歯を清潔に保つことが大切になるのですが、
そのために4年生くらいまでは仕上げ磨きが必要とされるのです。
  (大人でも歯磨きがキッチリと出来ているかどうかは難しいですよね)

歯は一生の宝物です。
欲しいと思っても、どんな高級なデパートにも売っていません。
矯正治療をしてせっかく歯並びが綺麗になっても、1本1本の歯がムシ歯でボロボロでは
悲しくて残念ですよね。
是非みなさんも、お子さんの一生の宝物を守るお手伝いを続けてあげてくださいね。



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